「QMA」STORY
「QMA」(マジックアカデミー・マジアカ・くま・熊)STORY
魔法学校登校日誌 2009年7月7日(火曜日)
・・・昼休みの教室
<今日から3日間は試験。時間割は午前中だけなので、お昼を取ってから帰ります。>
(ユリ)ねえルキア、一緒にお昼食べに行こう。
(ルキア)うん、いいよ。
(ユリ)早く行かないと、日替わり定食なくなっちゃうかもね。
(ルキア)そうだね。早く行こう。
<ユリとルキアは一緒に食堂へ行った。>
(シャロン)わたくしも、食堂に参りましょうか。あら、マラリヤさん、わたくしに何かご用ですの?
(マラリヤ)ええ。少しお話いいかしら?
(シャロン)いいですわよ。手短にお願いします。
(マラリヤ)お昼から実験をしようと思うのですが、シャロンさんにお手伝いしていただけないかと。
(シャロン)危険ではありませんわよね?
(マラリヤ)大丈夫ですわ。ふふふ。
(シャロン)すみませんが、他の人に頼んでいただけないかしら。
(マラリヤ)「手伝っていただけない」ってこと?このままだと実験できないわ。はぁー。
(シャロン)もしかして「他の人にも頼んでみたけど断られた」ということですね。
(マラリヤ)ええ。
(シャロン)わかりました。わたくしが引き受けましょう。お手伝いいたしますわ。
(シャロン)マラリヤさん、また後ほどということで。失礼いたします。さてとわたくしも、食堂に参りましょうか。
・・・食堂
<ユリとルキアが向かい合わせに座って食べている。>
(ユリ)今日は「野菜炒め定食」だけど、おいしいね。
(ルキア)うん、おいしい。
(ユリ)野菜がたくさん入っているんだね。
(シャロン)ユリさん、ご一緒にいいかしら?
(ユリ)シャロンも今日は食堂なんだ。
(ルキア)何にしたの?
(シャロン)「野菜炒め定食」ですわよ。
(ユリ)わたしとルキアと一緒だね。横に入っていいよ。一緒に食べよう。
(シャロン)ユリさん、ありがとうございます。
・・・30分後再び教室
<クラスメートはほとんど帰ってしまっている。>
(シャロン)そうですわね。ユリさん、ルキアさん、ごきげんよう。
(ユリ)シャロン、バイバーイ!また明日ね。
(ルキア)ねえユリ、この後どうするの?
(ユリ)わたしはアロエちゃんと一緒に、勉強してこようかなぁ。
(ルキア)ユリは勉強しに行くんだ。
(ユリ)ルキアはどうするの?
(ルキア)わたしは体を動かそうかなぁ。
(ユリ)ふぅーん、そうなんだ。じゃあ途中まで行こう。
・・・
(シャロン)あの、マラリヤさん、「実験」はどこでなさるおつもりですの?
(マラリヤ)家庭科室。「実験」って言ってたの、間違ってたわ。
(シャロン)「実験」ではない、ということですね。
(マラリヤ)家庭科室着いたので、中に入りましょう。
(シャロン)中で何をなさるんですの?
(マラリヤ)薬。役に立つ薬を作るの。
(シャロン)材料は何を使うのかしら。
(マラリヤ)材料一緒に持ってきた。
(シャロン)この緑色の葉は何ですの?
(シャロン)わかりましたわ。
(マラリヤ)わたしは材料を準備するので、見ていてください。
(シャロン)もちろんです。
・・・10分後
(シャロン)お湯が沸きましたわね。マラリヤさん、ヨモギの葉をゆでましょう。
(マラリヤ)ええ、そうね。少し塩を入れてゆでてください。
(シャロン)わかりました。
(マラリヤ)わたしはまだ材料を準備するので、そっちはお願いしますわ。
・・・10分後
(シャロン)マラリヤさん、ヨモギの葉がゆであがりましたわ。この後はどうすればいいのかしら?
(マラリヤ)水で冷やして、細かく刻んでください。
(シャロン)「水で冷やして、細かく刻む」・・・痛っ!
(シャロン)うっかり指を切ってしまったようなんです・・・痛っ!
(マラリヤ)わたしが手当てしてあげましょう。
<マラリヤがシャロンに近づいてくる>
(マラリヤ)手当てしてほしいのではないのかしら?
(シャロン)もういいです!自分で手当てしますわ!
(マラリヤ)水で冷やして、細かく刻ざんだヨモギをすりばちでつぶします。とっておきのものをいろいろ入れていきます。
(シャロン)なんか怪しそうですわ。
(マラリヤ)最後に練っていきます。作るのを手伝ってください。
・・・30分後
(マラリヤ)できたわ。
(シャロン)これでいいのかしら。
(マラリヤ)ええ。最後にもう一つあるんです。
<マラリヤが何やら魔法の呪文を唱える>
(シャロン)何をなさっているんですの?
(マラリヤ)今は話しかけないでください。集中しないといけないので。
(シャロン)ごめんなさい。
・・・
(マラリヤ)完成したわ。シャロンさん飲んでいただけるかしら。
(シャロン)そんなぁ、わたくしがなんて・・・嫌ですわ。
(マラリヤ)飲んだら元気になります。ふふふ。
<シャロンが作りたての怪しそうな薬を飲んでみる。すると・・・>
(シャロン)あら、なんだか体が軽くなった気がしますわ。
(マラリヤ)他の人にも渡して薦めてください。
(シャロン)今作った薬、いくらかいただけます?
(マラリヤ)ええ、どうぞ。
<その後、この薬はルキア・ユリ・アロエと広がる。しかし思わぬことになろうとは、誰も知る由もなかった。>
この話は次回に続きます。