「QMA」STORY
「QMA」(マジックアカデミー・マジアカ・くま・熊)STORY
魔法学校登校日誌 2009年7月14日(火曜日)
・・・朝の教室
<学生が話をしたりなどしている。そこにユリが登校してくる。>
(ユリ)みんなー、おっはよー!あれ〜?また誰も返事してくれない。やっぱりわたしこのクラスじゃないんだ・・・。うっ、ううっ。
<ユリは、泣きながら教室を出ていってしまった。>
・・・
(シャロン)あら、もしかして今の、ユリさんかしら。
(シャロン)もしかして、今教室に入ろうとしてたのユリさんだと思いますわ。わたくし、お手洗いに行ってきますわね。
(ルキア)いいよ。
<トイレに行く途中で、アロエとすれ違う。>
(アロエ)あ、シャロンちゃん、今おトイレ行ったんだけど、中で誰かが泣いている声がしたよ。またお化けなのかなぁ?
(アロエ)なんでわかるの?
(シャロン)前にユリさんがトイレで泣いたことがあったから、今回もそうだろうと。
(アロエ)またユリちゃんなのかなぁ。
<シャロンがトイレに入ると、聞いたことがある泣き声がしている。>
(シャロン)あら、また誰か中で泣いていますわね。
<周りを見ると、一番奥だけ扉が閉まっている。>
コンコン
(?)ううっ、しくしく。
(シャロン)あら、この声って・・・。もしかして、ユリさん?
(ユリ)・・・ぐすっ。
(シャロン)ユリさん、また何かイヤなことがあったんですのね。
(ユリ)ひっく、シャロンだったら話したくない。
(シャロン)ユリさん、そうはいきません。開けてください。
<扉が開いてユリが出てくる。>
(ユリ)ねえ、ちゃんと話聞いてくれるの?
(シャロン)もちろんです。
(ユリ)じゃあ、話してあげるね。
(シャロン)ユリさん、どうして中で泣いていたんですの?
(ユリ)わたしあいさつしたのに、また誰も返事してくれなかった。みんなから嫌われちゃったと思ったんだ。
(シャロン)そんなことありませんわよ。一緒に教室に行きましょう。
キーン、コーン、カーン、コーン(チャイムの音)
(シャロン)チャイムが鳴っていますわ。早く教室に行きましょう。
(ユリ)はーい。
・・・教室
(サツキ)はい、みなさん、おはようございます。ホームルーム始めますね。
(シャロン)はいっ、先生。
(サツキ)あら、委員長のシャロンさん、何かしら。
(シャロン)みなさんの前で、お話したいことがあるの。少しいいかしら?
(サツキ)シャロンさんがお話したいそうなので、みんなちゃんと聞こうね。
(シャロン)ユリさんも一緒に、前に出てください。
(ユリ)えー、わたしも出るのー?
(シャロン)つべこべ言わずに、さっさと出る!(ユリの腕を引っ張る)
(ユリ)痛たたっ、引っ張らないでよ〜。
<前の教壇のところに行く、シャロンとユリの二人。>
(シャロン)パンッ!パンッ!(手をたたく)はい、こっち注目してください。
(ユリ)ちょっとシャロン、恥ずかしいよ〜。
(シャロン)ユリさんのお話ですわよ。おとなしくしててください。
(ユリ)はーい。
(シャロン)さてと、お話しいたしましょう。さっき、ユリさんがお手洗いで泣いていました。
(アロエ)またユリちゃん、おトイレで泣いたんだ。
(シャロン)
それでユリさんに、「なんでまた泣いたのですか?」と聞いたんです。
そしたら、「あいさつしたのに、誰も返事してくれなかった。みんなから嫌われちゃったみたい。」って、おっしゃったんです。
みなさんはユリさんのこと、どう思っているのですか?考えてみてください。
・・・
(クラスメート)ぼくは、委員長によく怒られてると思うなぁ。
(シャロン)わたくしは、何もしてなかったら怒ったりなんかしませんわよ。ユリさんが悪いんです。他にはありませんか?
(クラスメート)ユリさん、昨日トイレ掃除の当番サボってました。
(ユリ)わわっ、こんなところで言わないでよ〜。
(ルキア)ユリ〜、なんで掃除当番サボったの?
(サツキ)ダメじゃない。ユリさん、掃除当番ちゃんとやろうね。
(ユリ)はーい。
(シャロン)昨日ユリさんがいなかったので、掃除が大変でしたのよ。
(ユリ)ごめんなさい。
(シャロン)
今日はやりましょうね。
ユリさんはこのクラスの一員です。クラスメートです
。明日からはユリさんが来たら、ちゃんとあいさつしていただけるかしら?お約束できる人は手を挙げてください!
<クラス全員が手を挙げた。>
(ユリ)
ぐすっ、わたしこのクラスの一員なんだ。クラスメートなんだ。
ちゃんとあいさつしてくれるって、みんな約束してくれた。とってもうれしい。
(シャロン)ユリさん、泣いたりしてどうしたんですの?
(ユリ)なんだかうれしくなって・・・。
(サツキ)シャロンさん、お話はもういいかしら。
(シャロン)先生、貴重なお時間ありがとうございました。ほら、ユリさんもお礼を言いましょう。
(ユリ)ひっく・・・ありがとう。
(サツキ)二人とも自分の席に戻ってください。みんな仲良くして、楽しいクラスを作りましょうね。