「QMA」STORY
「QMA」(マジックアカデミー・マジアカ・くま・熊)STORY
魔法学校登校日誌 2009年8月3日(月曜日)
・・・学生寮
<シャロンとルキアが廊下を歩いている。>
(ルキア)ユリ、大丈夫かなぁ。
(シャロン)昨日、屋根から落ちたので、心配ですわね。
(アロエ)あ、シャロンちゃん、ルキアちゃん、二人でどこに行くの?
(ルキア)ユリのところ。
(アロエ)あたしも行きたーい!
(ルキア)ダーメ。
(アロエ)そんなぁ・・・あうう。
(シャロン)
アロエさん、お気持ちはわかります。
しかし、遊びに行くのではないんですのよ。今は、ユリさんが早く元気になるのを願っていましょう。
これはわたくしとのお約束。待っていましょうね。
(アロエ)うん、わかった。あたしシャロンちゃんとお約束する!待ってるからね。
(ルキア)そうだね。
・・・保健室
<ベッドにユリが寝かされている。>
コンコン
(ミランダ)はーい、どうぞ。
(シャロン)失礼いたします。
(ルキア)失礼します。
(シャロン)あの、ユリさんの様子はどうですか?
(ミランダ)少しケガしているけど、今日休めば明日から大丈夫だと思うわ。
(ルキア)そうなんだ。よかった。
<ユリが寝ているベッドのところに行く三人>
(ミランダ)あら、ユリさん起きていたんだ。シャロンさんと、ルキアさんが来てくれてるわよ。
(ルキア)ユリ、大丈夫?
(シャロン)「ユリさんが屋根に上がっている」って、聞いたときはびっくりしたんですのよ。
(ミランダ)わたし向こうにいるから、何かあったら呼んでね。
(シャロン)ありがとうございます。
(ルキア)ねえユリ、屋根から落ちたの、覚えてる?
(ユリ)わからない。覚えてない。
(シャロン)じゃあ、わたくしやルキアさんを、たたいたりしたことは?
(ユリ)う〜ん・・・
(シャロン)その感じでは何も覚えていないようですね。落ち着いたら、何があったのか教えてあげます。
(ユリ)ねえシャロン、なんかあつい。
(ルキア)ユリ、どうしたの?
(シャロン)先生を呼びましょう。ミランダ先生、ちょっと来ていただけます?
(ミランダ)どうしたの?何かあったの?
(シャロン)その、ユリさんが「あつい」っておっしゃるんです。
(ミランダ)うーん、熱はないみたいね。それでは体を拭きましょうか。シャロンさん、ルキアさんも手伝ってください。
・・・10分後
(ユリ)あー、気持ちいい。ありがとう。なんだかわたし、眠くなっちゃった。すぅ・・・ZZZ・・・
(シャロン)ユリさん、子供みたいですわね。
(ルキア)寝ているユリ、カワイイね。ちょっと写真撮っておこう。
(シャロン)もちろん、ユリさんにはナイショで。
〜♪
(シャロン)ユリさんの寝ている顔って、カワイイんですのね。
(シャロン)ユリさん、お休みになられたので、わたくしたちもそろそろ帰りましょうか。
(ルキア)ユリ、また明日来るからね。
(シャロン)ええ。ユリさん、お休みになられたから。
(ミランダ)わかったわ。あとはわたしがついてるから。気を付けてね。
(ルキア)失礼しました。
・・・帰り道
(シャロン)そうでしたわね。アロエさんと、お約束してましたものね。
<この後、二人はアロエの部屋に行った。>
・・・アロエの部屋
<ベットで横になって、ユリのことを心配している。>
(アロエ)う〜ん、ユリちゃん大丈夫かなぁ・・・。
コンコン
(アロエ)はーい。すぐ開けるから、ちょっと待ってー。
<扉を開けると、シャロンとルキアの二人がいる。>
(アロエ)お絵書きしたり、ゲームしたりしてたんだよ。
(ルキア)おとなしくしていたんだね。
(シャロン)アロエさん、ちゃんとお約束守りましたわね。ほめてあげます。(アロエの頭をなでなでする)
(アロエ)わーい、ほめられちゃった。ねえ、ユリちゃんはどうだったの?
(シャロン)詳しくは、中でお話しいたしましょう。
・・・
(アロエ)ねえ、ユリちゃんどうだったの?
(シャロン)ユリさん、大丈夫でしたわよ。
(ルキア)ユリ、ちょっとケガしたけど、今日ゆっくり休んだら、明日には元気になるだろうって。
(アロエ)ユリちゃん、大したことなかったんだ。よかったぁ。
(ルキア)ユリのこと、心配してたもんね。
(アロエ)明日には、またユリちゃんに会えるんだ。楽しみだなぁ。
(アロエ)シャロンちゃん、ルキアちゃん、夏休みの宿題やってる?
(シャロン)わたくしは進んでますわよ。
(ルキア)わたしは、その・・・。
(シャロン)ルキアさん!早めにやっておかないと、大変なことになりますわよ。後で見せてください。
(ルキア)はーい。
(シャロン)アロエさん、三人でお勉強しましょう。少し待っててください。ルキアさんも、宿題取りに行ってください。
・・・5分後
(シャロン)では、三人でお勉強しましょう。ルキアさん、夏休みの宿題どのくらいやってますか?見せてください。
(ルキア)はーい。
(シャロン)あら?ルキアさん、何なんですか!あなた、夏休みの宿題全然やってないじゃない!どういうことですの!
(ルキア)遊んでた。
ポカ!(ルキアの頭をげんこつでたたく)
(ルキア)痛ったぁ〜、何すんのよ!
(シャロン)ルキアさんが、夏休みの宿題全然やってないからです!
(ルキア)ごめんなさい。
(アロエ)ルキアちゃん、今からでも頑張ろう。シャロンちゃん、この漢字何て読むの?わかんにゃい。
(シャロン)どこがわからないんですの?
(アロエ)これ。「息が合うという意味」で「阿吽の呼吸」だけど、シャロンちゃん、教えて。
(シャロン)この漢字見たことありますわね。確か「あぎゅう」って答えたら、わたくしだけ間違えてましたわ。
(ルキア)どこかわからないところあるの?
(アロエ)「息が合うという意味」で「阿吽の呼吸」だけど、ルキアちゃん、わかる?
(ルキア)「あぎゅう」じゃなくて、「あうん」だよ。
(アロエ)「あうん」って言うんだ。ルキアちゃん、ありがとう。
(ルキア)シャロンが、「阿吽」を「あぎゅう」って答えるなんて、笑っちゃうよね。
(シャロン)ルキアさん、ちょっと。(ルキアの頭をグリグリする)
(ルキア)痛い!痛い!やめてよ〜。
(ルキア)アロエちゃんに教えていたのに、何でおしおきなの〜?
(シャロン)
「あぎゅう」って答えて、わたくしだけ間違いだったのはホントですけど、笑ってはいけませんわ。
ルキアさんも、同じことされたらイヤでしょう。
(ルキア)ごめんなさい。
(シャロン)ルキアさん、言い方には気を付けましょうね。さっきから宿題全然進んでないじゃない。
(ルキア)だってわかんないもん。
(シャロン)わたくしが、見てあげましょう。ルキアさんでも、やればできますわ。ほら、頑張って。
(ルキア)ありがとう。