「QMA」STORY
魔法学校登校日誌 2011年2月14日(月曜日)
・・・放課後:図書館
<クララは椅子に座って本を読んでいる>
(クララ)カイル君、これ受け取ってくれるかなぁ…。がんばれ、わたし!
<そこへカイルがやってくる>
(カイル)おや、僕に何の用ですか?
<クララは立ち上がって、持ってきていた青い包みのようなものを手渡した。>
(クララ)そ、その…、これ、受け取ってください!
(カイル)中身は何ですか?
(クララ)今日バレンタインデーだから、頑張って作ったの。
(カイル)手作りチョコだなんて。ありがとうございます!
(クララ)うふっ、よかったぁ。
・・・同じ頃体育館の裏では、寒い中ユリがリックを待っていた。
ビュゥゥ〜
(ユリ)う〜、さ、寒い。リッくん遅いなぁ。このまま来なかったら、ほっといて帰っちゃおっか。
<ユリが帰ろうとすると、リックが走ってくる>
(ユリ)リッくん、遅い!何してんのよ!
(リック)はぁっ、はぁっ、待たせて悪かったな。
(ユリ)寒い中、ずーっとここで待ってたんだよ!風邪ひいたらどうしてくれんのよ!
(リック)悪りぃ、悪りぃ。先生に呼び出されてたんだ。お、その手に持ってるものは何だ?
(ユリ)リッくんにはあげなーい。
(リック)おい、機嫌直してくれよ。待たせたのは悪かった、謝るから。
(ユリ)絶対にあげなーい。
(リック)そんなにむくれんなよ。お、そうだ、今度何かうまいもん、俺と一緒に食いに行かねえか?
(ユリ)え、おいしいもの?行く行く!
(リック)じゃあまた今度な。
(ユリ)ねぇリッくん、これ受け取って。
<ユリは右手に持っていた、緑色の手提げ袋のようなものを渡した>
(リック)ありがたくいただくぞ!
(ユリ)わたし頑張って作ったんだ。ねぇ途中までだけど、一緒に帰ろう!
(リック)いいぜ!