「QMA」STORY
「QMA」(マジックアカデミー・マジアカ・くま・熊)STORY
魔法学校登校日誌 2009年6月28日(日曜日)
・・・ユリの部屋
<試合で自分が最下位になるどころか、シャロンやリエルまで最下位になってしまったことで落ち込んでいる。>
(ユリ)シャロンやリエルに迷惑かけちゃった。もう、いることできない。
<ユリは出ていってしまった。>
・・・1時間後
コンコン
(アロエ)ユリちゃーん、お勉強教えて。あれー、いないのかなぁ。後で、シャロンちゃんかルキアちゃんに教えてもらおうっと。
・・・さらに2時間後
(シャロン)ただいま戻りましたわ。
(ルキア)たっだいまー。
(アロエ)あのね、さっきからユリちゃんいないの。お勉強教えてほしいなぁ。
(ルキア)私やシャロンが代わりに教えてあげてもいいよ。シャロン、いいよね?
(シャロン)もちろん。いいですわよ。
(アロエ)わーい。
<シャロン・ルキア・アロエの3人はシャロンの部屋で勉強することに。>
(アロエ)えっとね、ここ。
(シャロン)あ、これはね、こうなって、こうなりますのよ。ルキアさん、ちゃんと先生のお話を聞いていないと、わからなくなりますわよ。
(ルキア)ごめんなさい。
(アロエ)シャロンちゃん、ルキアちゃん、ありがとう。あれ、なんだかお外暗いよ。
ぽつり、ぽつり、ザー。
(シャロン)あら、雨が降ってきましたわ。
(ルキア)雨が降ってくる前に、帰ってきてよかったよ。
(アロエ)ユリちゃん、帰ってくるかなぁ。
(ルキア)大丈夫だよ。雨が降ってきたからきっと帰ってくると思う。
<しかしユリは帰ってこない。>
・・・その頃ユリは公園で一人、ベンチに座って泣いていた。
(ユリ)シャロンやリエルに迷惑かけちゃった。もういれないから、出てきちゃった。あ、雨だ。
ぽつり、ぽつり、ザー。
<ユリは動こうとしなかった。だんだん濡れていき、びしょ濡れになってしまう。>
(ユリ)今頃わたしのこと心配しているんだろうなぁ。もう居場所なんてない。帰りたくない。うっ、ううっ、うえーん!!
・・・学生寮では
(ルキア)もう雨が降ってから、30分経ったよ。
(アロエ)ユリちゃん、帰ってこないね。
(シャロン)もう、ユリさん、どうしたのかしら。アロエさん、ちょっとユリさんの部屋見てきていただけるかしら?
(アロエ)はーい。
・・・5分後
(アロエ)やっぱりいなかった。ユリちゃんいないなんて・・・えーん
(シャロン)アロエさん、泣かないでください。もしかしてあれかしら?
(ルキア)何か心当たりでもあるの?
(シャロン)ええ。じつは、その、昨日ユリさんをきつく叱ってしまったんです。もしかしたらそれで・・・。
(ルキア)もしかして出て行っちゃったりして・・・。こんなところでのんびりしている場合じゃないよ!
(シャロン)そうですわね。早くユリさんを探しましょう。どこかで泣いているかもしれませんし。
(ルキア)一緒にユリ探しに行こう!
(アロエ)あたしもユリちゃん探しに行きたーい!
(ルキア)ダーメ。
(アロエ)なんでー?
(シャロン)アロエさんは残っててください。もしかしたら、ユリさん帰ってくるかもしれませんから。
(アロエ)うーん・・・わかった。あたし残る!ユリちゃん帰ってくるの待っているからね。
(アロエ)いってらっしゃーい。
<こうしてシャロンとルキアはユリを探しに行った。>
(ルキア)シャロン、二手に分かれて探そう。わたしは公園のほう行くから、シャロンは図書館のほうお願い。
(シャロン)わかりましたわ。何かあったら連絡してください。
(ルキア)それじゃ、また後でね。
(シャロン)もう〜ユリさん、どこに行ったのかしら。
・・・公園では
<ユリはすでにびしょ濡れになっている。>
(ユリ)ぐすっ、シャロンやルキアが心配しているんだろうなぁ。もう帰りたくない。
・・・図書館では
(シャロン)あの、ユリさん見ませんでした?はあっ、はあっ。
(図書館の人)あら、シャロンさんどうしたんですか?
(シャロン)実は、ユリさんがまだ帰ってきていないんです。
(図書館の人)とりあえず放送してみましょう。
(館内放送)お呼び出しをいたします。ユリさん、ユリさん、いらっしゃいましたら、図書館カウンターまでお越しください。
(図書館の人)放送したので、待ってみましょう。
(シャロン)ありがとうございます。
・・・再び公園では
<ルキアがユリを探している。>
(ルキア)ユリー!ユリー!どこにいるのー。雨が降っているから、誰もいない。ここにはいないのかぁ。
<ルキアが帰ろうとしたとき、芝生広場に人影があるのに気づく。>
(ルキア)あれ、誰かいる。行ってみよう。
(ユリ)あ、誰かこっちにくる。
(ルキア)あ、見たことある。ユリだ。おーい!ユリー!
(ユリ)あ、今私の名前を呼ぶ声がした。
(ルキア)あ、やっぱりユリだったんだ。みんな心配しているよ、早く帰ろう。
(ユリ)わたし帰りたくない。
(ルキア)なんでなの?
(ユリ)シャロンに怒られるから。
(ルキア)シャロンもね、ユリのこと心配して探しているよ。早く帰ろう。
(ユリ)ルキア、心配かけてごめんなさい。
(ルキア)ユリ、ずぶ濡れじゃない。早く帰ってお風呂に入ろうね。
♪〜(ルキアの携帯が鳴る。シャロンが心配して電話してきた。)
(ルキア)あ、もしもし、シャロン?ユリ見つかったよ。今一緒に帰っているところ。じゃあ、また後でね。
(ユリ)今の電話、シャロンからだったんだ。
(ルキア)シャロンもユリが見つかって安心したと思うよ。早く帰ろう。
・・・20分後
(ルキア)たっだいまー。
<やっぱりシャロンは怒っていた。>
パンッ!(シャロンがユリのほおをたたく)
(ユリ)うっ、ううっ。
(シャロン)ユリさん!わたくしやルキアさん、アロエさんがどれほど心配したと思っているんですか?
(ユリ)ぐすっ、ごめんなさい。ごめんなさい。
(シャロン)でも、ユリさんが無事見つかってよかったですわ。さ、中に入りましょう。
(ユリ)シャロンや、ルキア、アロエちゃんに心配かけちゃった。ごめんなさい。
(シャロン)ユリさん、もういいですわ。バスローブ着て上がりましょう。
(アロエ)ユリちゃん、あたしもすごく心配したんだよ。
(シャロン)そういえば、ユリさんのおしおき何をしてもらうか、言ってませんでしたわね。
(ユリ)やっぱりおしおきはやるんだ。
(シャロン)今回のユリさんのおしおきは、前に「ユウくんがもし女の子だったら」という話をしたの覚えています?
(ユリ)そんな話やったね。
(シャロン)そこでユリさんにも、ユウくんと同じことをしていただきたいいんです。ユウくん一人では、恥ずかしいと思うので。
(ユリ)なーんだ、おしおきといっても簡単じゃない。わたしでもできるよ。
(シャロン)お願いいたしますわね、ユリさん。あ、そうそう、もう一人来ますから。
(ユリ)誰が来るの?
(シャロン)ユウくんのお姉さんですわ。
(ユリ)もしかして、サツキ先生?うわ〜、先生の前でやるんだ、恥ずかしい〜。でもわたし頑張っちゃう!
(シャロン)ではユリさん、早くお風呂に入ってください。
<この後ユリは、お風呂に入った。そしてシャロンから言われたことも全部ちゃんとやった。>