「QMA」STORY

QMA」(マジックアカデミーマジアカ・くま・熊)STORY

魔法学校登校日誌 2009年8月8日(土曜日)

・・・家庭菜園
カイルが手入れをしている。そこに動きやすい服に着替えたシャロンがやってくる。

シャロン)あら、家庭菜園ってここですのね。この中にカイルくんがいるって聞いたのですが、それにしても夕方でもまだ暑いですわ。ふぅー。

汗を拭きつつ、シャロンは中に入っていった。

シャロン)確かこの中にカイルくんが・・・。きゃあっ!

こけっ!ドテッ!(足もとにあったホースを引っかけ、つまづいてしまう。)

(カイル)ふぅ。おいしい野菜が、たくさん収穫できました。早く帰って料理しましょう。

カイルが出入口の方は行こうとすると、人が倒れている。倒れていたのは、シャロンだった。

(カイル)あれー、誰か倒れてますね。行ってみましょう。

シャロン)痛っ、痛たたた。

(カイル)大丈夫ですかー?

カイルが走ってくる。

シャロン)あら、カイルくん。やっぱりいたんですのね。

(カイル)ああっ、ホースをしまうの忘れてましたね。つい、これはうっかり。

シャロン)ホースでつまづいてしまった、わたくしが悪いんです。あの、カイルくん、ここで何をなさっていたんですの?

(カイル)野菜の収穫をしていたんです。これ食べてみてください。

トマトをシャロンに渡すカイル。トマトを食べてみるシャロン。

シャロン)う〜ん、おいしい〜。

(カイル)ここで取れたんですよ。無農薬で育てていたんです。

シャロン)「無農薬」って、いわゆる「有機栽培」ということかしら?

(カイル)
まぁ、そうなりますかね。自然のままなので、手間がすごくかかります。
雑草を引いたり、虫を取ったりしないといけません。よかったらぜひ、収穫してみませんか?

シャロン)いいんですの?カイルくん。

(カイル)まだ収穫できるのが、たくさんありますから。一緒に来てください。

シャロンに菜園の中を案内するカイル。

シャロン)あら、結構広いんですのね。

(カイル)いろいろな野菜を栽培しているんです。トマトに、キュウリに、ナスビに、ピーマンに、ししとう・・・数え切れません。

シャロン)でもほとんどの野菜がここで収穫できるのなら、買う必要がありませんから、出費が抑えられますわね。

(カイル)確かにそうですね。シャロンさん、この黄色い花、何だと思いますか?

シャロン)あら、この花、本で見たことありますわ。確か「キュウリ」でしたね。

(カイル)よくご存じですね。この黄色い花が落ちると、熟してくるんです。

シャロン)そうなんですの。ところで、何を収穫させていただけるんですの?

(カイル)一緒にミニトマトを収穫しましょう。はさみでこのように切ってください。

シャロン)わかりましたわ。

・・・10分後

(カイル)これくらい取れたらいいでしょう。そろそろ帰りましょう。

シャロン)日が暮れてきましたわね。

(カイル)あの、シャロンさん、そもそもどうしてここに来たんですか?

シャロン)今日は、その、カイルくんの日ですから。

(カイル)僕の誕生日を覚えてくれてるなんて、とってもうれしいです。ありがとうございます。

シャロン)カイルくんそんなに改たまらなくてもいいのに。

(カイル)そうだ、僕が作る料理食べていってください。

シャロン)そんなことまでいいんですの?

(カイル)はい。腕を奮っておいしい料理作りますよ!